抱っこ紐はたくさんありすぎて、なにをどんな基準で選んでいいか迷いますよね。先輩ママのお勧めもよいのですが、ここは専門家の意見を聞いてみませんか。
北極しろくま堂の商品はもちろん自信をもってお勧めできますが、それとて万人に合うわけではありません。さまざまな基準のなかから、今回は月齢(身体発達状況)に着目し、広い目でみてご紹介していきます!

妊娠中に検討しているばあい

妊娠中に揃える(と勧められている)出産準備品に抱っこ紐も入っています。そういうとき、周りでよく見かけたものを購入しがちだと思いますが、買うのはちょっと待ってほしいです。

抱っこ紐は最初の1週間はなくてもいい

抱っこ紐はすぐに使用するものではありません。入院中は取り出すこともないでしょう。妊娠中の方は急いで購入しなくてもよいというのがアドバイスです。車で退院するにしても、抱っこ紐では車に乗せられませんので、出番がありません。

抱っこの方法を学ぶとQOLが爆上がり

クリニックや助産院、マタニティヨガの教室で抱っこや抱っこ紐の使い方を学べるところもありますが(例えば、横浜のここや札幌のここ)、全国的には開催が少なく誰もが受講できる環境にはありません。専門の教育を受け教授スキルを持つベビーウェアリング・コンシェルジュという方が全国にいます。妊娠中は出産がゴールのように思いがちですが、出産後はかなりの時間を抱っこと授乳に費やします。だっこが快適であれば、体の不調を予防できたり赤ちゃんを無駄に泣かせないなどいいことがたくさんあります。妊娠中に抱っこ紐を揃えたいならば、ベビーウェアリング・コンシェルジュにご相談されることをお勧めします。こちらで検索してみてください。きっとあなたのお役に立ちます。

出産後〜生後3ヶ月くらいまで

そうですよね。毎日抱っこばかりしていて手首が痛いし、やりたいことが出来ないし、わずか3~4㎏といっても重いんです。わかります、わかります。抱っこ紐の出番です。

伸縮性のある抱っこ紐は6㎏までが快適

伸縮性のある抱っこ紐は少なくとも2000年代からありました。輪になってクロスするタイプも、ベビーラップに似たものもありました。そのような抱っこ紐は装着した時に気持ちよいのですが、赤ちゃんを抱っこして快適に使用できるのは5~6㎏までというのが専門家の通説です。耐荷重は製品の強さなので15㎏とか20㎏という記載がありますが、製品の強さと快適に抱っこできることは違います。あと、メッシュ素材は滑るので、抱っこしている間に赤ちゃんの背中がぜんぶはだけて何も支えられていなかったということもあります。お気をつけください。

なぜ体重が軽い時期しか勧められないかいうと、以下のような状況になるからです。

  • 赤ちゃんが重くなってくると布に伸縮があるために、だんだん下がってくる
  • 下がってくると腰を反って、赤ちゃんをホールドしようとする(ので腰が痛くなる)
  • 赤ちゃんの自重によって、脚が下がり気味になり、M字開脚が保てない、姿勢が崩れる

この時期の抱っこ紐を選ぶ目安は以下の3点

  1. 基本的な赤ちゃんの姿勢であるM字開脚、お尻のCカーブが保てるもの
  2. 使用したときに赤ちゃんのお尻が使用者のおへそより上に位置し、頭部にキスができる高さを保てるもの
  3. 首回りが布などでしっかりフォローできるもの(横抱きにはしなくてもよいが首や頭部は支える必要がある)

北極しろくま堂の製品なら、おんぶ紐以外は全部使えます。どの製品も一日中肩にかけたまま、抱いたり降ろしたりできます。抱っこ←→降ろすを繰り返すこの時期は便利です。
そしてしろくま堂の抱っこ紐すべてが装着したままトイレにいけるという大メリットがあります。妊娠中の方はこれがどういう意味かわかりづらいと思いますが、抱っこしたままお手洗いにいけるのはほんとうに助かることなんです。ほんとに!

へこおび(兵児帯):抱っこもおんぶ(4ヶ月〜)もできる、コンパクト。これが使えたら子育てぜんぶこれでいける。巻いたまま降ろせる。デメリットは巻き方をちょっと練習する必要がある。
ハグリーノ:へこおびの進化形。背中パネルがあって体重分散もよい。デメリットは快適に使えるのが1歳くらいまで。
キュット ミー!(スリング):抱いたり降ろしたりが簡易。デメリットは片方の肩(実際は背中)で支えるので気になる人は気になる。

当社の商品のデメリットはひとたび快適に使えると感動ものですが、それまでには多少の練習が必要です。自転車に乗れると便利で快適ですが、乗るまでには練習しますよね。それと同じです。布製抱っこ紐は自由度が高いのです。自由奔放な布と友だちになる必要があります。マスターしたら親子にとって100点満点です。エレベータを探す必要もなく、おろしたいときにはさっと「寝たまま」おろせます。

リュックのようにストラップを締めたり、バックルをはめたりするタイプ(SSCといいます)なら、新生児から使えるものと表記があり、赤ちゃんがはいってもなかで泳がないものがいいです。つまり赤ちゃんの姿勢が調整できるということがたいせつです。

SSCは赤ちゃんが入るスペースや使用者の体格があらかじめ想定されて設計されます。日々着ているものが違い、赤ちゃんの体型が変化していくなかで全員の人にぴったり100点満点で装着させるには技術が必要ですが、全員の人に“だいたいまぁこんな感じ”にすることはできます。

3ヶ月以降の選び方

この頃になるとそろそろおんぶもしたいと考えるかたも出てくると思いますが、この記事ではあくまでも抱っこ紐をご紹介します。おんぶはまた別記事にて。

家の中用とお出かけ用に2つめを揃えても

新生児から使用していた抱っこ紐は主に家の中で使っていたのではないでしょうか。
家の中なら抱っこしたときの姿がコンパクトで、こまごましたことも出来る方が便利ですが、外出となると多少ごつくても体がらくなほうがよいかもしれません。

最初の抱っこ紐が布製の北極しろくま堂の商品のようなものであれば、今後必要であればおんぶ紐に進まれるとよいと思います。ご不便に感じていなければ特に外出用とおうち用に分ける必要もありません。
ただ、薄手のへこおびをお使いで、赤ちゃんの体重が増えてきてまとまった布が肩に食い込むというようなことであれば、へこおびなら厚手のジャカードやHishiなどをお勧めします。薄手の布より厚手の布のほうが体重を分散します。キュット ミー!は細長い綿は不要になってきた頃だと思います。

へこおびで抱っこして掃除機をかける

もともとSSC(リュックのタイプ)をご使用であれば、おうち用にすこし手軽な当社製品のようなタイプや、おんぶ紐を揃えてもよいでしょう。

これから初めて抱っこ紐を購入する場合

前述したように、すでに赤ちゃんの体重が6㎏を過ぎているなら、伸縮性のある商品は避けた方がよさそうです。歩いていると赤ちゃんがだんだん下がってきます。腿で赤ちゃんの脚を蹴るようならほんとうに避けた方がいいでしょう。赤ちゃんは親が1歩歩くたびにエビ反りになっています。

北極しろくま堂の製品はハグリーノを除いて生後3歳くらいまでは使えるように設計しています。体重が重くなって来たら厚手の生地を選ぶとより長く快適に使用できます。

他社さんの製品でもさまざまなものがありますが、ヒップシートタイプはすこし気をつけたほうがいいかもしれません。ヒップシートの抱っこ紐はまず座る状態にして、それを周りの布や腕でカバーして落下を防ぐ仕様になっていますが、お座りができない赤ちゃんを座る状態にして周囲を「緩く」囲っているだけであれば姿勢発達にはあまりよい影響がないでしょう。座る状態で周囲をぴったり過不足なく支えている構造になっていればいいのですが。赤ちゃんの体の周りに余裕がある緩い状態を長い時間続けるのも負担が大きくなります。ヒップシートタイプは赤ちゃん自身がしっかり座れるようになれば大活躍するでしょう。

まとめ

抱っこ紐の選び方についてすこし整理してみましたがいかがでしたか。迷っているかたはぜひ北極しろくま堂にご相談ください。下記、ラインからご相談できます。
使ってみないとわからないというのが本音かもしれませんが、なかなか全種類を試すことは難しいですよね。お勧めしたベビーウェアリング・コンシェルジュが近くにいるといいのですが! 彼女、彼らは抱っこおんぶのプロで、ほんとうに詳しいです。