心を育てるベビーウェアリング オリンピアードシリーズ 第5弾 パッション

北極しろくま堂のオリンピアードシリーズは2020年オリンピック招致を記念して、五輪マークの色(青、黄、黒、緑、赤)をテーマに展開するデザインです。

五輪マークは5 大陸の連携を表しているとされ、この5 色と地色の白で、世界中の国旗のほとんどを描くことができると言われています。オリンピアードシリーズでは、このシンボルカラーを主役にしたおしゃれで使いやすい配色を提案します。

オーシャン(青)、サンド(黄)、バンブー(緑)、ストーン(黒)に続き、最後の5色目は赤をテーマにした「パッション」です。オリンピックカラーの中の赤は一説に「火」を表すと言われています。その昔、赤は生命の本質である血液の循環を表す色として、病気を予防する効果を期待されていたそうです。日本では、太陰暦の特別な日に小豆粥を食べるという習慣があり、病気を予防する赤の力で、米のエネルギーを高め病気にかからないようにするという願いが込められていました。現代でも小正月の1月15日に1年の健康を願って小豆粥を食べる習慣がありますね。また、天然痘を避けるために、神道の神々に、熟練した技法で折った赤い折り紙を奉納していたとも言われています。

また、赤は名誉の色として使われる場面が多くあります。要人を迎えるときにはレッドカーペットを広げ、フランスの最高勲章、レジオン・ドニ―ル勲章には、ロゼット形(バラの形の装飾)のメダルに赤いリボンがついています。開会式などのテープカットにも赤いリボンが使われますね。

織りあがった生地の色とオリンピックカラーの意味を踏まえ、オリンピアードシリーズの新色には「パッション」と名付けました。Passionの“情熱“という意味から燃え上がる炎を連想しています。

3つの色が1枚の生地の中で配色されています。
上から
アクセントカラー:パール・グレイ
ベースカラー  :ローズ・ピンク
アクセントカラー:パール・グレイ      
アソートカラー :カドミウム・オレンジ

工場で製織中のパッション

今回、赤をテーマにしたオリンピアードの生地を出すにあたり意識したのが、「元気になる」「生き生きした」イメージの色づかいにすることでした。強めのピンクとあざやかなオレンジという、かわいらしく元気なイメージの配色を引き締めると同時に、爽やかな印象を与えるため、明るいグレーも加えています。これまでの北極しろくま堂のカラーラインナップにはなかった、情熱的な色合わせです。

今回のオリンピアード/パッションについてカラーデザイナーさんからコメントをいただきました。

赤は、オリンピアードシリーズ最後のテーマカラーとなりました。スタッフの皆さんから、「元気になれる色」というコンセプトをご提案いただいたときは、赤ちゃんとお母さん、お父さんの明るい笑顔が浮かび、私もうきうきした気分になりました。

今回はメインの鮮やかな2色を、色みに共通性をもたせることによって使いやすくまとめています。青み寄りの赤(ローズ系)と黄み寄りの赤(オレンジ系)に、明るいグレーをアクセントとした配色です。

「パッション」のピンクは、ベビーピンクのような柔らかく優しいイメージのピンクではなく、優しさの中に強さを秘めたピンクをイメージしています。ピンクというと女の子の色、女性の色というイメージをもたれる方も多いかもしれませんが、18世紀にヨーロッパ全体で大流行したローズ・ピンクは、衣服では男女共に用いられていました。後のルイ16世がローズの衣装をまとった子ども時代(10歳)の肖像も残されています。

赤というテーマカラーから、真っ先にイメージした色は「ポンパドール・ピンク」でした。ロココ風のヴァンセンヌ窯が気に入ったポンパドゥール侯爵夫人は、ヴェルサイユに近いセーヴルに工場を移転させ、「王立セーヴル製陶所」として開陶し、自ら保護、育成にあたりました。画家や彫刻家、化学者が招かれセーヴル磁器の制作に携わります。夫人は毎日のようにセーヴルに通い技術者たちを励まし、販路を広げるために宮殿でバザーを開き、自らが売り子となったそうです。「ポンパドゥール・ピンク」は、ポンパドゥール夫人の努力に応えようとした化学者エローによって「トルコの青」「王者の青」とともに開発されました。

使いやすく、魅力的なもの作りへの想いは、ポンパドゥール夫人も北極しろくま堂のスタッフの皆さんも同じなのだと感じながら、製品の完成を待っております。優しさ、強さ、可憐さなどが感じられるピンクの生地となり、たくさんのお客様の元に届き、赤ちゃんの笑顔のお手伝いができることを願っております。

Maurice Quentin de la Tour, Portrait of a Child, pastel, 1765. Paris, Musee, du Louvre/ミシェル・パストゥロー著『赤の歴史文化図鑑』蔵持不三也 城谷民世訳、原書房、2018年、p146
ロココ風のヴァンセンヌ窯
城一夫著『フランスの装飾と文様』パイ インターナショナル、2015年、p102

パッションの生地はしじら織りです。和風な雰囲気になりやすい織り方ですが、現代的な色と組み合わさって、普段の服とも合わせやすくなっています。

カジュアルな装いであれば、ベーシックカラーに合わせてもポップな色みに合わせても、お洋服を引き立ててくれます。例えば、ジーンズやチェック、または単色のボトムスに白やピンク、ネイビー、グレー、ブルー、レッドなどのTシャツ、ブラウス、シャツなどを合わせると、どの色でも相互に引き立て合う明るい印象になると思います。その他、パステルカラー、グレイッシュパステルなども気軽に合わせていただけます。

オリンピアードシリーズ 使いやすさのポイント
布の位置によって色が異なり、テールとポーチの関係がわかりやすくなっています。テールのどの部分を引けばポーチのどのあたりが締まる/緩むのかが一目でわかります。
使う人にやさしいデザインで初めてスリングを使う方にもおすすめです。

右肩に着用した場合:ローズピンクが全面に出ます。
左肩に着用した場合:カドミウム・オレンジが全面に出ます。

発売は3月中旬を予定しています。キュット ミー!、キュット ミー!823、へこおびと順次ラインナップが揃います。

東京オリンピックまで1年4ヶ月を切りました。北極しろくま堂はオリンピックカラーの抱っこひもで世界の人々と一緒に大会を楽しみたいと思います!

お買い上げ金額2万円以上で送料が無料になります!

2019年3月1日より、お買い上げ金額が2万円(税抜き)のお客様は送料を無料とさせていただきます。

お友達同士で共同購入するなど、少しでも安く商品をお手にとっていただけましたら幸いです。

次号予告

春のおでかけ特集 赤ちゃんと抱っことおんぶで外出するときの豆知識
あたたかくなってお花見、旅行にぴったりの季節ですね。4月後半からはGWも始まって、帰省など公共交通機関でお出かけする機会があるご家族がいらっしゃるのではないでしょうか。お子様連れのおでかけはなかなか大仕事。お子様とのお出かけには守らなければならないルールもありますね。知っておいたら役立つかも!?な情報を次回お届けします!

【編集後記】

新色の「オリンピアード/パッション」いかがでしょうか?最初に織りあがった生地を見た時には、あまりにあざやかでびっくりしてしまいました。これまで北極しろくま堂ではふんわりやわらかな色や、落ち着いた色が多かったので、見慣れない色に戸惑いました。でも、縫製して実際に身につけてみると、とってもいい感じ!元気がない時も、お肌の調子がよくない時も、パッションを身につければ気分も顔色もアップするのでは!?と思っています。これからの季節にぴったりの明るい色、ぜひたくさんの方に身につけていただきたいです。
SHIROKUMA mail editor: MK②

EDITORS
Producer Masayo Sonoda
Creative Director Mai Katsumi
Writer Mai Katsumi, Masahiko Hirano
Copy Writer Mai Katsumi, Masahiko Hirano
Photographer Yasuko Mochizuki, Yoko Fujimoto, Keiko Kubota
Illustration 823design Hatsumi Tonegawa
Web Designer Nobue Kawashima