この記事は2006年に開催されたInternational babywearing Conference in Portlandの参加報告です。2006年当時に当北極しろくま堂の「店主の日記」というブログに掲載されていたものを,ここに再掲します。
(注:)は2021年に著者が付けたものです。

最終日。今日は子ども達も大学に連れて行くことにしました。アメリカの大学を見ておくのもいいと思うし、リスもいるし、池もあります。なにしろ広いので遊ぶ場所には困らないだろうから。
昨日いったカフェも最初の頃通ったところもお休みなので、全員で車に乗っていつもとは違うルートで大学に向かうことにしました。なにかおいしそうなカフェはないかな~と探しながらいってみたけど、ない! 朝ご飯くらい自分の家で食べますって感じなのでしょうか?

日曜日の朝食ーアメリカのスタバ

大学の近くにスタバがあることは知っていたので、じゃあスタバでってことになりました。日本のスタバよりも食べ物が大きいです。食べきれそうにもないし店内の冷房がきつすぎるので小さめのスコーンなどを注文して急いで食べ、そうそうに店を出ました。
上の子が「どぅしてこんなにお店を寒くするのか」と聞くので、京都議定書と地球温暖化について解説しました。地球温暖化については学校でも学習するので理解できましたが、その次の京都議定書は[どうして同意しないのか]が理解できないようでした。
私もブッシュの意向がわかりません。

大学で子ども達はシッターさんといっしょにお散歩に出掛けた。日差しは強いが木陰は涼しい。

4日目のセッション

最初のセッションに遅れて入っていきました。

The Babywearing Renaissance @ Student Union

BWの今後について語るというような内容でした。スピーカーそれぞれの話はこれまでのセッションでいろいろ聞いているので、特に新しい話題はないと思いました。
最近のアメリカではWrapが広がっている。カンガルーケアにも使えるし、使う方も楽という感じで話が進みました。ただアメリカではカンガルーケアそのものがそれほどメジャーなものでもないし、そもそも抱っこする(HugではなくHold)という行為がどちらかというと珍しいのです。

私が思うに、アメリカでBWを広げるためには、抱っこする行為そのものを社会的に認知するような運動が先に必要じゃないだろうかと。BWの基礎みたいなもの。日本でも抱っこは大切というような本がベストセラーになっていますが、アメリカではどうでしょう? 子育ての文化がかなり違うので、その点を考慮する必要はありますが、それでもとにかくミドルクラスに[Hold]を広げ、その先にBWを浸透させていくというのはどうでしょう。

Speaking the Word in the Media @ 123

このセッション、参加者がスピーカーと私の2名だけでした!
メディアにどう伝え、BWを広げていくかという内容を話し合いましたが、かたやアメリカ、かたや日本でメディアの環境も違います。アメリカは(これは通訳のRさんに聞いたのだが)ケーブルテレビが多いので、全米に一斉に同じ画面や情報が流されること言うことは稀なのだそうです。日本でもケーブルやスカパー!などの多チャンネルが出てきているけど、まだまだキー局や地元のテレビ局の力もつよいし、どちらかというとケーブルテレビは黎明期を過ぎたところ、くらいの感じです。

私は日本の雑誌やテレビなどでのスリングの取り上げられかたを説明した。エクセレント! である。これまでのセッションで日本の方がスリング(今のところBaby Wearingとは違っているが、日本ではまだBWが意識されていないし、BWの道具としてのスリングという商品が有名になりつつある。BWができる道具はスリングだけではないというのが正確な言いかた)が広まっているのではないかと感じていましたが、スピーカーのVijayと話していて確信しました。アメリカの方が歴史は長いが広まり方がまだまだではないだろうか。
Vijayには[すくすく子育て]をプレゼントしました。
最後は「お互いがんばろうね」で締めました。

Traditional Babywearing Asian-style @ 121

ラストのセッション。このセッションが今まででいちばんリラックスした楽しいものでした。
ビデオもたくさん撮りました。それにしてもアメリカにこれほどまでにたくさんのおんぶひも(類)があるとは! 中国やチベットなどのかなり珍しいものもあり、どうやって手に入れたのか等の話題も楽しかったです。
クラッシックなものを引っ張り出して「これはたぶん、こうやって使うんだろう」「いや、こうじゃないか」みたいな口や手が出る・・・。
ずいぶん勉強になりました。

ここでみんなに挨拶して、お別れを言いました。
バイバイ。とても楽しかったし、勉強になったよ。また会いたいね。
またカンファレンスやろうよ。(注:実際にこのIBCは2018年まで続くことになりました)

カンファレンスは終了

スチューデント・ユニオンという講堂に戻って、子ども達と合流し、車に向かいました。午後3時半なのにまだまだまぶしい日差し。
遠回りしてドラッグストアやスーパーに寄って帰りました。

今日でシッターさんともお別れです。ほんとうにいろいろ面倒を見てくださり、感謝です。安心して預けることができました。

ホテルに戻り、プールに入りたいというので少しだけ入る。
早めに食事に出る。
今日は倉庫街を再開発した地域に行ってみる。
ワインとイタリアン料理がある店で、やっと出会えたパスタ! 久しぶりにもりもり食べるのですが、私は運転手なのでアルコールは飲めません(>_<)
Rさんはワインでほろ酔い。いいな~。オレゴンのワイン工房がリストになった冊子をもらいました。こんなにあるんだ~。行きた~い! 飲みた~い。オレゴンビールもまだ飲んでない! 禁欲生活。

その後RさんをMAXの停留所まで送る。一足先に帰るのです。

私たちはスーパーによって、お土産やお腹がすいたときの非常食を買う。ビール! 見つけた! が、ポートランドのビールは6本セットになっていてとても飲めそうもない。しかたがなくメジャーブランドのものを購入。キャッシャーで身分証明書の提示を求められました。って、私もうすぐ40歳なんですけど・・?

明日の夜、LAに向かいます。ポートランドとは明日でお別れです。

注:アイキャッチ画像はWikipediaからの引用です。大きめの会場として使われていたSutudent Unionという建物です。(URL:https://en.wikipedia.org/wiki/File:Student_Union,_Reed_College.jpg)