赤ちゃんが奇声をあげることにお困りではないでしょうか。
言葉をしゃべることができない赤ちゃんは、何かを訴えるために奇声をあげる可能性があります。まずは、何が原因なのかを知り正しく対処することが必要です。そこで、今回は、赤ちゃんが奇声を上げることについて、対処法・裏ワザなどを含めて詳しく解説します。
この記事を読むことで、赤ちゃんが奇声をあげる原因が分かり、正しく対策できるようになります。まずは、記事をじっくり読んでみてください。
赤ちゃんが奇声をあげる意味
最初に、赤ちゃんが奇声をあげる意味を確認していきましょう。
赤ちゃんが奇声をあげる原因は?
赤ちゃんが奇声を上げる原因には、以下のようなものがあります。
楽しい
赤ちゃんは、機嫌がよくて楽しく感じているときに奇声をあげることがあります。奇声をあげていても笑顔が見られる場合は、楽しい証拠です。自分で声を出すこと自体をおもしろがっていることもあります。
眠い
赤ちゃんは、眠いときにも奇声をあげることがあります。眠いのに寝かせてくれないという不満が原因です。眠そうな表情をしていたり、体をゆらすとうつらうつらするので見分けることができます。
不安
何らかの原因で不安を感じているときにも、奇声をあげることがあるので注意してください。たとえば、知らない人が近くにいる・知らない場所に連れてこられたなどの理由で不安を感じると奇声をあげやすくなります。
注目してほしい
赤ちゃんの自我が芽生えると、自分に注目してほしいという気持ちが高まります。世話をしている人が自分を見てくれなかったりほかの場所に行ってしまったりしたときに、奇声を発することで自分の存在をアピールするのです。
奇声をあげやすい月齢は?
赤ちゃんは、3か月~2歳ぐらいまでに奇声をあげやすくなります。月齢ごとの主な理由は、以下をご覧ください。
- 生後3~4か月ごろ:眠い・夕方になって疲れた(たそがれ泣き)
- 生後5~7か月ごろ:自分の声がおもしろい・いろいろな声を出してみたい
- 生後8~11か月ごろ:自分の思いどおりにならなくてくやしい
- 1~2歳:自分に注目してほしい・欲求を受け入れてほしい
赤ちゃんが奇声をあげるときの対処法
赤ちゃんが奇声をあげるときの対処法について詳しく解説します。
赤ちゃんが奇声を発したらとめるべきか?
赤ちゃんが奇声を発したときは、無理にとめようとしてはいけません。無理にとめようとすると、余計に奇声をあげるようになります。まずは、何が原因なのかをじっくり観察しながら考えてみてください。原因が分かり、適切な対処をすることで奇声が収まることでしょう。
赤ちゃんの奇声の原因別対処法
赤ちゃんが奇声をあげるときの対処法を原因別に解説します。
【楽しい】ときはトーンダウンさせる
赤ちゃんが楽しくて奇声をあげているときは、できるだけ自然の成りゆきに任せたいところです。ただし、声が大きすぎるときは、親が自分の口に指を当てながら「シー」と言うといいでしょう。赤ちゃんがだんだんと理解して、声のトーンを下げてくれるようになります。
【眠い】ときは寝かせる
眠いことが原因ならば、寝かせてあげるのが最良の方法です。寝具や環境を整え、赤ちゃんを寝かせてください。外出先などで、対応できないときは赤ちゃんをだっこしながら背中をトントンとしてあげると安心して眠ってくれることでしょう。
生後6ヶ月までの赤ちゃんなら、一定のリズムでリラックスして眠りやすくなります。リズムなどはこちらをご覧ください。(使用している抱っこ紐は北極しろくま堂のキュット ミー!(スリング)で,抱いたり降ろしたりが簡単にできます。)
【不安】なときは落ち着かせる
赤ちゃんが不安を感じているときは、親がそばにいることで安心だと感じさせることが効果的です。親が笑顔を見せる・だっこなどでスキンシップを取るなどすれば徐々に落ち着いてくるでしょう。
【注目】してほしそうなときは関心を向ける
赤ちゃんに話しかける・笑いかけるなどして、注目していることを実感させましょう。自分の要求が認められれば、奇声をあげるのをやめるはずです。また、承認欲求が満たされることで、子どもの自信にもつながります。
お母さんの心構えやケアについて
赤ちゃんの奇声が続くと、お母さんの心が折れてしまいがちです。
特に、育児疲れが重なっているときには、つらくて仕方がないことでしょう。しかし、どんな対策をしても赤ちゃんが奇声をあげることもあるのですから、どうか深刻に考えすぎないでください。たまには父親など信頼できる人に赤ちゃんを預け、お母さん自身がリフレッシュすることも必要です。心身を十分にリフレッシュできれば、また新たな気持ちで対応できるようになるでしょう。
ご近所への対応について
赤ちゃんの奇声は、関係のない人には騒音となるため、近所迷惑になりがちです。近所には事前に訪問し、赤ちゃんの奇声について大目に見てもらえるようにお願いしておくといいでしょう。事前に知らせておけば、多少のことは目をつぶってもらえます。また、普段の人間関係がカギとなるので、道ですれ違ったときなどには挨拶を欠かさないようにしましょう。
また、布は音をよく吸い込みます。厚手のカーテンを閉めるだけで外に漏れる音がだいぶ防げます。
体調不良や病気が原因の奇声もある
赤ちゃんが奇声をあげても、多くの場合は適切な対処をすれば落ち着くでしょう。しかし、赤ちゃんが奇声でいつもと違う声の調子だったり発熱などの症状を伴ったりするときは、体調不良や病気が隠れていることがあります。何をしても奇声をあげ続ける・だんだんとぐったりしてきたなど、明らかにおかしい場合はすぐに受診してください。
抱っこ紐やスリングを活用しよう
赤ちゃんの奇声には、抱っこひもやスリングの活用が効果的です。理由は、抱っこすることによって心拍が落ち着きリラックスする効果があるからです。少し密着した抱っこのほうが効果があることもわかっており、スリングやへこおびはうってつけです。
抱っこして歩くと赤ちゃんがリラックスする仕組みについてはこちらをご覧ください。2013年の理化学研究所の発表です。また、密着すると双方がよりリラックスする仕組みについてはこちらが参考になります。
抱っこひもやスリングを活用するメリット
だっこひもやスリングを活用すると以下のメリットがあります。
- 赤ちゃんと親がお互いの顔を確認できる
- 体が密着することで赤ちゃんが落ち着く
- 落下を防ぎ安全にだっこできる
赤ちゃんが落ち着きやすいお勧めのだっこの方法や抱っこ紐
赤ちゃんの奇声を抑えるためには、赤ちゃんと親の体が密着するようにだっこすることが効果的です。赤ちゃんの方向(横向き、縦向き)は特に関係なく、安定して密着し、赤ちゃんの姿勢が快適に保たれることがたいせつです。いずれの姿勢にも安全に対応でき、だっこする人の負担を軽くできるのがだっこひもやスリングです。たとえば、当北極しろくま堂でも高品質でデザイン性の高いベビースリングなどを多数取りそろえています。布製の抱っこひもは寝たあとにかちゃかちゃさせずに降ろせます。
身体にあったものをいくつか用意しよう
抱っこ紐、とくにサイズ展開があるものやリュックの様に使うものは、体に合ったものを用意するのが基本です。抱っこ紐は大は小を兼ねません。体のサイズを測ってから購入するといいでしょう。試着ができる場合は、積極的に試してみてください。サイズが同じでも、着心地が随分違うものです。また、用途別に用意することで洗濯が楽になり、毎日のファッションにも合わせやすくなるでしょう。
赤ちゃんの奇声に関するよくある質問
最後に、よくある質問に回答します。ご関心がある項目に目をとおし、参考にしてください。
Q. 赤ちゃんが奇声をあげると親のわたしが不安になります。
A. 赤ちゃんが奇声をあげるのは、自我がでて成長している証拠なので不安に思うことはありません。まずは、発声できること・大きな声を出せることを喜びましょう。ご近所やリモートワーク中の家人が気になるなら、カーテンを閉めると漏れる音を軽減させることができます。
Q. 電車のなかで赤ちゃんが奇声をあげたらどうする?
A. いつもどおりの対応をしてください。赤ちゃんが、慣れない環境で不安を感じたり、興奮していることが考えられます。親が慌ててしまうと逆効果です。そもそも“赤ちゃんのふるまいは養育者がコントロールできるものではない”ということを社会が理解することの方が先です。
Q. 赤ちゃんが夜中に奇声をあげる理由は?
A. 赤ちゃんが夜中に目を覚ましたとき、親の姿が見えないと不安で奇声を発することがあります。また、夢を見ている可能性もあるでしょう。だっこをするなどして慌てずに対応すれば、いずれ収まります。
Q. 赤ちゃんの奇声で赤ちゃんじしんの耳がおかしくなることはある?
A. 赤ちゃん自身は音の大きさをコントロールすることは難しいでしょう。これを読んでいるあなた自身が自分の声で耳がおかしくなることはないように、赤ちゃんも自分の声ではおかしくなりません。年齢が上がれば声量のコントロールができるようになりますが、声を発したくて出しているので、感情と行為は結びついていま。いずれも健常です。
Q. 2歳過ぎてから奇声を発して暴れるようになりましたが?
A. 少し参考文献から引用してみましょう。
親のいうことをきかぬ子の中には、たしかに真性のわからずやというのがある。(中略)畳の上にひっくり返って泣く。(中略)子どもにけっして甘くない母親にたいしてでも、そうやってごねる子がある。(中略)(複数のきょうだいを育てている親は)わからずやは、子どもの性分だと思って、とりあわない。しかし、子どもをひとりしかもたない母親だと、これは自分のそだて方がわるかったのだろうと、思いなやむ。
『育児の百科』松田道雄 1977年24刷 p633[470ききわけのない子]
真性のわからずやにたいしては、とりあわないというのが、いちばんいい。そういうわからずやの子も、中学にいくくらいになると、かなりわかるようになり、高校をでるころには、ふつうの人間になる。
今はこの本が書かれた頃と違い集合住宅に住んでいる家庭も多いですし、社会もおおらかではないような気がしますが、とりあえず「そだて方が悪い」わけではなく、高校卒業する頃にはふつうの人間になっているようですから安心しましょう。
Q. 赤ちゃんでも奇声をほとんどあげないのは異常?
A. 赤ちゃんの機嫌がよければ問題ないでしょう。個人差があるため奇声をほとんどあげない赤ちゃんもいます。もしも声を出さない、呼びかけへの反応をしないということなら小児科や保健師さんに相談してみましょう。
まとめ
今回は、赤ちゃんの奇声について詳しく解説しました。赤ちゃんが奇声をあげるときは、何が原因か見極めることが大切です。赤ちゃんの月齢によっても、奇声が出やすい状態が異なります。適切な対処をすれば、奇声が収まり穏やかになることでしょう。また、だっこすることで赤ちゃんが安心でき、おだやかになりやすいものです。安全かつ効果的なだっこをするためにも、だっこひもやスリングを活用するといいでしょう。だっこひもやスリングは、だっこの負担を軽くする点でもおすすめです。