執筆:M.K(北極しろくま堂) 抱っこ・おんぶの専門店として2000年創業
初回公開:2015年3月3日 / 最終更新:2026年9月29日

この記事の要点

  • 赤ちゃんがいる家庭の災害時初動と日頃の備え 地震発生時は最初の数秒で落下物などを確認して安全な場所へ移動し、日頃から避難ルートの確認や地域住民との関わりを持つことが大切です。また、非常持ち出し袋には液体ミルクや授乳用ケープなど、赤ちゃんに必要な備品を準備しておくことが推奨されています。

  • 非常時における「へこおび」や抱っこひもの有効性 一本の布である「へこおび」は、抱っこやおんぶ紐としてだけでなく、防寒具や授乳隠し、応急手当など多用途に活用できるため、災害時の防災グッズとして非常に有用です。

  • へこおび初心者向けの使い方と疑問の解消 へこおびを上手に使うコツとして、布地をしっかり広げて赤ちゃんの背中とお尻を包み込むことや、結び目・高さの調整方法など、初心者が抱きやすい疑問や使い方のポイントが解説されています。


 

【特集1】赤ちゃんがいる家の防災

 

東日本大震災から5年。被災地ではまだまだ震災前の生活が取り戻せていない方々も多く、被害の大きさを物語っています。いくつものプレートの上に位置する日本では、どの地方にいても地震は他人事ではありません。未曾有の被害をもたらした東日本大震災の状況をふまえ、我が子を守るために何を準備しておくべきなのかを考えてみましょう。

 

 

◆特定非営利活動法人だっことおんぶの研究所、防災ファシリテーターあんどうりす氏提供情報◆

 


 

ぐらっ!ときたその時、とっさの判断

 

初動の2秒3秒が生死を分けることもあります。上からの落下物、前後左右の状況をさっと確認し、今いる場所で一番安全なところに赤ちゃんと移動します。

 

「今この場所で地震が起きたら・・」を外出先でも考える癖をつけるのもいいでしょう。

 

 


 

どこに避難するか知ってる?

 

地域の防災訓練には出たことがありますか。家にいるのが危険な場合、地域の避難所を利用しなければなりません。自宅から避難所までどのルートを通るのか、危険な場所がないかを確認してみましょう。

 

避難所を利用する状況になると、地域の人と一緒に過ごすことになります。日頃から地域の人とつながりを持っておくことで、幼い子ども連れでも受け入れられやすい環境を作ることができます。
 

 

普段持っておくほうがいいもの

 

どこで被災してもいいように、ママバックの中を少し防災仕様にしておきましょう。

 

 

携帯電話は必ず毎朝電池が満タンの状態にしておきましょう。緊急地震速報が次の行動につながり、家族との連絡手段や情報収集にも有効です。

 

懐中電灯でなく、LEDライトを備えましょう。ヘッドライトなら軽いし両手があくので、だっこしていても素早く避難できます。

 

倒れてきた家屋の下敷きになった等、一刻も早く助け出してもらうのに非常に有効なホイッスル。濡れると鳴らなくなるので、玉の入っていないものを選びましょう。

 

その他、最低限必要と考えられるものを普段から持ち歩きましょう。
 

 

家庭の備え

 

住居を耐震化することはもちろんのこと、家具の固定も必ずしておきましょう。

 

食料や飲料水の備蓄は1週間分がベストですが、難しい場合はローリングストック等の方法も考えましょう。

 

※ローリングストック:缶詰など日持ちのする食材を災害時用と考え、製造日の古いものから使い、使った分を新しく買い足して常備しておくこと。
 

 

だっことおんぶは基本!

 

避難する時にベビーカーを使おうと考えていませんか?余震が心配され、がれきの散乱や、液状化の可能性もあります。だっこかおんぶをして移動しなければなりません。ベビーウェアリングでぴったり密着していれば、とっさの行動をとれます。

 

 

へこおびやスリングを使い慣れていれば、だっこひもがなくても布やひもでだっこすることができます。(写真はTシャツとさらしで作ったおんぶひも)

 

 


 

身の回りのものを活用

 

防災グッズを揃えることだけが防災ではありません。

 

身の回りのもので代用できる知恵をつけておくことで、必要なものを身の回りにあるものから作り出すことができます。

 

オムツだってこの通り、レジ袋を切り開いてタオルなどで吸収させれば対処可能です。これは生理用品や高齢者用オムツにも代用可能です。

 

 

危機感はあっても、何から手をつけていいか分からない防災のこと。
一つでも行動に移すことが、赤ちゃんを守ることにつながります。
 

 


 


 

【特集2】へこおびビギナーさんの”?”にお答えします!

 

慣れてしまえばだっこもおんぶも快適なへこおび。ただ初めのうちはちょっとコツがいるのも事実です。

 

ビギナーさんがわからないなと思うところ、不安に思うところはみんな共通だったりします。

 

まずはハードルの低いだっこから始めてみましょう。コツさえつかめば、だれでもへこおびを使いこなすことができますよ。
※以下北極しろくま堂のこれまでの経験をもとに、よりよい方法をお伝えします。

 

準備編

 

赤ちゃんを入れるスペースはどのくらいの大きさで作ったらいいの?

 

抱っこしたときに赤ちゃんのおでこにキスできるくらいの高さに調節します。

 

 


 

結び目はどのあたりになるの?

 

前の質問とも関係してきますが、赤ちゃんのおしりの高さの少し下あたりで結びます。

 

だいたいおへその高さで結べば大丈夫です。ローライズのジーンズのウエストの高さだと低すぎます。

 

 

まえ結びだっこのときの背中の布はこれであっているのかな?

背中で布がクロスしているかを確認しましょう。(写真参照)

 


 

抱き入れ編

 

赤ちゃんの脚をどこに入れたらいいのかわからなくなってしまいます。

 

次の順序で抱き入れるとうまくいきやすいです。

 

①赤ちゃんを肩に抱き上げます。

 

②布の下から手を入れて赤ちゃんの脚を迎えにいきます。(このとき脚をひっぱらないように気をつけましょう。)

 

 


 

③手前の布を先に広げます。その後外側の布を広げます。

 

 


 

外側になる布を先に広げてしまうと手前の布が広げにくくなってしまいます。

 

 


 

④後ろ結びだっこの場合は、はじめにおなかに当てた布の下に赤ちゃんの脚を通してから、布を引き上げます。

 

胸の前で布が交差している上、赤ちゃんを抱き上げているので脚を入れる場所が見えにくく混乱しやすいです。

慣れるまでは鏡の前で練習するのをおすすめします。


 

手の位置はどこに置いてあげればいいの?

 

以下の素手で抱っこした状態の写真のように、ママパパの胸元にW字になって添えられているとよいです。

 

 


 

布の下から手を入れて優しく胸の上に置いてあげます。

 

 


 

準備&収納 裏ワザ編

 

こんなに長い布を三つ折りにするのは大変です…

でも、へこおびの真ん中(しろくまマークがついている部分)から左右50センチくらいの部分だけ三つ折りになっていれば大丈夫です。それから先の行程に支障はありません。

前結びだっこ、おんぶのときにへこおびを三つ折りにすると説明書には書いてありますが、布端からていねいにたたんでいくのはとても面倒。ていねいすぎずとも問題なく抱っこ・おんぶできます。

 

 

 


 

そして使い終わったら、真ん中で半分に折って、そこからくるくると丸めてしまえばちょうど収納袋に入る大きさになります。

 

 

これはユーザーさんから生まれたアイデア。スタッフも目からウロコでした。

 

コツをつかんだ方からは、へこおびのだっこはとても気持ちがいいという声を聞きます。

 

ビギナーの方も、最初うまくいかなくてあきらめてしまった方も、コツさえつかめば大丈夫。ぜひへこおびで親子の一体感を楽しんでくださいね。

 


 


 


 

編集後記

 

今回の防災特集はいかがでしたか?身近にあるものを他の用途で応用する方法を紹介しましたが、この知恵は普段の生活でも使えるものですね。便利なものに囲まれて生活していると、「これがないと○○できない」と思ってしまいがちですが、これが実はものを増やす原因なのでは…と思う今日この頃。つい買ってしまったけれど、登場回数が少ないグッズが私の手元にごろごろあります…春目前、断捨離をしてかろやかに新しい季節を迎えたいものです。
SHIROKUMA mail editor: MK

SUPPORT

各種ご案内

抱っこ・おんぶ紐の選び方や使い方、子育てに役立つ情報をまとめています

Recently viewed

最近閲覧した商品