スリング抱っこ ポーチの作り方を復習しよう!

初めてスリングを使う方の多くが戸惑うのがポーチ作り。赤ちゃんが入らない気がして大きく作りすぎてしまったり、座らせる位置がわからなくてなんだかしっくりこなかったり。スリングで気持ちよく抱っこするための最初のステップとしてポーチ作りはとても大切です。

誰にでもわかりやすく、失敗の少ないポーチ作りの方法とコツをお伝えします!

ポーチづくり基本編

  1. じゃばらにしたテールを通します。
    ※テールの準備について、詳しくはこちらをご覧ください。
    https://www.babywearing.jp/blog/2021/04/15/post-718/#outline__5

●リングにテールを通す時の長さの目安(キュット ミー!、キュット ミー!823 の場合)

※ 胸が大きい方や胸板が厚い方は、上記の目安よりも大きめにポーチを作る必要があります。

※ ※キュット ミー!Simple は全体の布の長さが+20 センチあります。そのため
上記のテールの長さ+20 センチを目安に調節します。

  1. スリングを肩にかけて、背中側の布のたるみをとるように布を前方に引きます。
    ※背中で布がたるんだまま抱きいれると、リングの位置が下がりやすくなります。

3.ポーチを胸の前で広げます。布で無理なく胸が隠れればOK です。

胸が隠れない場合:内側(下側)のレールを引いてポーチの大きさを調節します。

胸よりの布が大幅に大きい場合:外側のテールを引いてポーチの大きさを調節します。

4.ポーチの真ん中(ここが赤ちゃんが座る位置です)に手を入れて、赤ちゃんの体重分くらいの力で手のひらをグッと下に向かって押します。力をかけた手の位置に赤ちゃんのおしりが来ると顔がどの辺りに来るか想像してみてください。赤ちゃんの顔がおでこにキスができる位置(頭のてっぺんが抱っこする人の鎖骨あたり)に来るかを確認します。

〇 手の位置が低い(=ポーチが深すぎた場合):テールの真ん中を引きます。

手の位置が高すぎる(=ポーチが浅すぎた場合):ポーチの真ん中の布を引きます。

力をかけた手の位置は一番低くても抱っこする人のおへその高さまでです。それ以上低くなると赤ちゃんがぶら下がったような抱っこになり、重く感じます。

5.ポーチ作り完成!
ポーチの大きさが適切に作れていれば、赤ちゃんを抱き入れたあとに引っ張るのは内側(上側)のテールだけ。それ以外は引っ張る必要がありません。

注意:抱き入れたあとに外側(下側)のテールを引きすぎると、赤ちゃんのリング側の脚が持ち上がって体がななめになったり、シート(赤ちゃんが座っている部分の布)が崩れて落下しやすい状態になったります。

ポーチ作り 応用編

●とにかく簡単に済ませたい!という方
スリングを肩にかけたら、リングを押さえつつ、ポーチを束ねて斜め下に向かって引き下ろします。
この時の手の位置がおへその高さと同じかそれよりも5〜10 センチ上になっていれば、ポーチのサイズはほぼOK です。

おへそよりもどのくらい高い位置が適切かは使用者の身長によります。背が高い方なら15 センチくらい上になることもあります。

スリングの扱いに慣れてくると、肩にかけた時にポーチの大きさが適正かどうかが感覚的にわかるようになってきます。慣れるまでは毎回ポーチの真ん中に手を入れて、赤ちゃんのおしりの位置を確認するようにしてください。初めての方はポーチを大き目につくりがちですが、大きく作ると抱っこしてからたくさんテールを引く必要が出てくるので、さっと抱っこができません。ぜひ、「気持ち小さめ」にポーチを作ってみてくださいね!


次号予告

歯医者さんで抱っこ教室 in Shizuoka レポートします!

北極しろくま堂カスタマーセンターのある静岡市で、お子様向けの歯医者さんにて抱っこ教室を開催させていただいています。

歯医者さんと抱っこ&おんぶ、どんな関係があるのかちょっと想像がつかない、という方も多いのではないでしょうか。実はお子様のお口の中の健康と抱っこ&おんぶには関係があるのでは、とも言われているのです。次号ではお教室の様子と歯科医師さんへのインタビューをお送りします!


編集後記

ハロウィンも終わり、次のイベントはクリスマス!パーティーや集まりの準備に大忙しの方も多いのではないでしょうか。
10月20日と21日に東京で開催されたAcademic Babywearing Conference 2018に北極しろくま堂のスタッフも行ってまいりました。テーマは「赤ちゃんは環境からなにを学ぶのか」。お母さんのお腹の中にいた赤ちゃんがこの世に生まれて、自分の置かれた環境、お世話してくれる人に影響を受けて、少しずつ学び、できることが増えていく。赤ちゃんが何かできるようになること、いずれは大人になることは当たり前のようでいて、実は私たちが想像もしないような学習能力を発揮しながら発達していることにわくわくしました。赤ちゃんの発達について学ぶことで、「なぜ抱くのか」「どんなふうにお世話をしたらいいのか」を勉強するよい機会になりました。研究されてはいるものの、人間の発達にはまだまだ解明されていないことがたくさんあります。赤ちゃんの言葉がわかる翻訳機のようなものがあったら、ぜひインタビューしてみたいものです。
SHIROKUMA mail editor: MK②

EDITORS
Producer Masayo Sonoda
Creative Director Mai Katsumi
Writer Mai Katsumi, Masahiko Hirano
Copy Writer Mai Katsumi, Masahiko Hirano
Photographer Yasuko Mochizuki, Yoko Fujimoto, Keiko Kubota
Illustration 823design Hatsumi Tonegawa
Web Designer Nobue Kawashima